小学生が英語アプリで勉強する3つのデメリット
2016.06.24
最近、アイパッドで勉強する小学生が増えています。ベネッセのものなど、素晴らしいアプリはたくさんあります。子供が楽しそうに勉強する姿を見ると、お母さんもついつい安心してしまうと思いますが、アプリで英語を勉強するデメリットもしっかり考えて、足りない部分を補うことが大事です。
ここからは、英語学習アプリのデメリットを3つ説明したいと思います。
デメリット① アイパッドの画面を見るだけではアルファベットや英単語を正確には覚えられない。
アルファベットを画面で見て、いくら覚えた気分になっていても、実際に書くときに正しい形で書けるとは限りません。なかには鏡文字を書いてしまう子供もいます。
また、アルファベットの音・読み方・発音をアプリのクイズで正解したからといって、正確に覚えているのかはわかりません。現に「ABCはアプリでやったから大丈夫」と言った小学生に、ABC のカードを正しい順番に並び替える、というエクササイズをさせてみたことがありましたが、正確にはできなかった、ということが実際に教室でもありました。
さらにアルファベットには様々な字体があります。画面で見慣れたフォントじゃなくなったとたん混乱してしまう、というケースもあります。やはりアルファベットをしっかり覚えるには、実際に手で書いて形と特徴を理解するのが一番です。
デメリット② 選択問題に正解したからといって、しっかり覚えたわけではない。
単語の選択問題を正解したからといって、意味・発音・スペルをちゃんと覚えたことにはなりません。何度も何度も繰り返さないと忘れてしまいます。
小学生向けのアプリはイラストも多いですが、これが日本語の文字に変わった瞬間わからなくなる子供もいます。例えば、先生のイラストと teacher を画面上でマッチさせることができても、「先生」という漢字と teacher をマッチさせることができるかどうかはわからない、ということです。
また、リスニングの音声で発音を覚えても、すこしでも声質やトーンが変わったとたん聞きとれなくなることもあります。
デメリット③ アプリでは自分の考えを伝えることができない。
アプリに登場する問題はすべてが何らかの選択問題になっています。これはアプリに限った話ではありませんが、選択問題というのは解答者にゼロから答えを生み出すことを求めてはいないのです。つまりこれでは自分で考える力がつきません。
まとめ
アプリをさせて英語を先取りさせたつもりになっていても、お母さんがデメリットを考えて足りない部分を補っていかないと、実のある英語のアドバンテージはつきません。
また、アプリで正解を出したから勉強ができた、と子供が思ってしまうのも問題です。もしもお母さんが、自力で補習をする気力と時間がないと思ったら、英語スクールに通わせるのも一つの選択肢かもしれません。
Category:コラム:オーパス通信,子供の英語教育