使い方で意味が大きく変わるsecurity
2017.03.10
英語の勉強のためにと思って英字新聞を読んでも、予備知識がないと誤読してしまう可能性があります。とくに混乱しやすいのは security という言葉です。この security という言葉の意味は、政治面、金融面、ビジネス面のどれで読むかによって大きく変わります。
Food security
例えば、food security。これは「食の安全」という意味ではありません。食の安全は food safety です。Food security は「食料安全保障」。予期せぬ要因によって食料供給に問題が起きないように対策を講じ備えることです。これは国家的な問題なので政治や貿易の記事で目にすると思います。
Securitization
もし金融面で security を目にすれば、それは「証券」を意味します。また、securitization はローンを金融商品にすることです。すなわち「証券化」です。ふつう security と聞いてまず頭に浮かぶのは「警備」だと思うので、securitization と聞けば「軍事化」を連想してしまいそうですが、軍事化は militarization です。
Security analyst
Security analyst は「証券アナリスト」である場合と「サイバーセキュリティ・アナリスト」である場合があります。これは金融面やビジネス面で見るかもしれません。どちらなのかは文脈に沿って判断しましょう。
まとめ
金融は一般人にはわからないジャーゴン(業界用語)が多いので、ファイナンシャル・タイムスやウォール・ストリート・ジャーナルに挑戦しようとしている方は誤読しないように気をつけてください。
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