音を区切る 英語の発音をよくするには? Vol. 4
2014.10.20
「ライムで覚える 英語の発音を良くするには? Vol.3」では、音の特徴をつかむためのアプローチとして、ライムを利用した「音のカテゴリー化」について説明しました。もしかすると、英単語の聞き分けには対処しやすくなったけれど、実際に発音するとなると難しい、と思った方もいるかもしれません。
問題は、音を “一気” に複製しようとしている点にあるのではないでしょうか。初めての挑戦を“一気”に成功させるのは困難です。だから少しずつトライしましょう。
まずは、音節ごとに区切ることから始めるのです。音節は、英語で syllable といいます。例えば、hippopotamus(カバ)の発音は一見、難しいかもしれません。しかし syllable ごとに区切れば、発音しやすくなるはずです。
Hippopotamus には syllable が5つあります。つまり、
hip-po-pot-a-mus
これをカタカナ発音にすると、
ヒップ・ポ・ポット・ア・マス
そしてこれを普通の速さで言えば、
アメリカ発音:ヒポパータマス
イギリス発音:ヒポポッタマス
アクセントによって多少の違いはありますが、syllable の区切り方はどれも同じです。このように、
1. 音を区切ってパーツに分ける
2. 各パーツを発音する
3. 一気に一語を発音をする
こうすれば、特徴がつかみ易くなるでしょう。また、syllable をはっきりさせて大まかな特徴さえつかんでいれば、実践の英会話において、仮に細かい発音ができなくても相手には伝わります。
例えば、ウォッカ。日本語のウォッカは、ロシア語の正しい発音に近いですが、英語の vodka では V を発音します。この単語には syllable が二つあります。
vod-ka
つまり、
ヴォッド・カ
そしてこれを普通の速さで言えば、
アメリカ発音:ヴァッドカ
イギリス発音:ヴォッドカ
ポイントはさりげなく「D(ド)」を発音することですが、これが完璧じゃなくても勢いよく「ヴァッカ」と言えば通じるでしょう。つまり syllable を意識して全体的な特徴を再現すれば、細かい発音までこだわる必要はないのです。
How Many Syllables
ここでsyllableを調べることができます。
Cambridge Dictionaries Online
ここはアメリカ発音もイギリス発音もわかる良質のサイトです。
Category:コラム:オーパス通信,発音