ライムで覚える 英語の発音を良くするには? Vol.3
2014.10.12
このシリーズも三回目になりましたが、一旦これまでを整理してみましょう。言語の発音には、二つの側面があると説明しました。音を取り込む側面と、音を複製する側面です。英語の発音を良くするために、教室で舌の動かし方は訓練できる一方、音を取り込む側面は自分の力で改善するしかありません。
この課題にも、二つの側面があると説明しました。
音を拾いきれていない
音の特徴を認識しきれていない
前回は、音の特徴を認識しやすくなるためにも、モデルとして習得するアクセントを一つに決めるべきだと説明しましたが、今回はもっと細かいアプローチに触れましょう。それは「音をカテゴリーにする」ことです。
例えば、R の発音で苦労する人は、R の入る英単語の発音を識別しきれていない場合があります。それ故、word, ward, world の単語だけを耳にした場合では、聞き分けるのが困難になります。しかし、ここは細かく考えず、大きく考えましょう。ライム(韻)する単語をカテゴリー化するのです。
word: third, bird, heard
ward: board, lord, cord
world: curled, swirled, twirled
こうすれば、特徴もつかみやすくなるのではないでしょうか。もしかすると、こんなの自分でできたら苦労しないよ!と思うかもしれませんが、安心してください。Rhymerで調べたら一発で分かりますし、その検索結果をGoogle Translateにコピー・アンド・ペーストすれば、音声を聞くこともできます。
また、好きな洋楽の歌詞を研究するのもいいでしょう。ライムといえば「ラップ」ですが、最近のラップは言葉の発音を強引に変えることで、韻を踏んでいない単語も無理矢理連ねてライムさせる half rhyme(slant rhyme)が目立ちます。
だからまずは、正当なライムの多い、イージーリスニングな曲で始めるのをお勧めします。ゆっくりな曲調で聞き取りやすいでしょう。例えば、Norah Jones の「Sunrise」は比較的簡単です。
Sunrise
Sunrise
It’s like morning in your eyes.
どこがライムしているかお分かりでしょうか?
Category:コラム:オーパス通信,発音