「わたしはマララ」の予告編を見て、英会話の力をあげよう
2015.12.11
今回ご覧になって頂きたいのは「わたしはマララ」(原題 He named me Malala)の予告編です。これまで紹介してきたトレーラーの中で最もセリフが多いので、頑張ってリスニングして頂きたいのですが、まずはこのドキュメンタリー映画の主題になっているマララさんについて解説したいと思います。
マララさんは、パキスタン出身の人権活動家です。彼女はもともとBBCのブロガーとして、タリバン支配化の状況をレポートしていましたが、地元の女子教育が禁止されてからは本格的な人権活動を始め、欧米のメディアから注目を集めるようになりました。
しかし彼女の名前が一躍世界中に広まったのは、2012年の銃撃事件。彼女はタリバンに頭を撃たれたのです。銃弾は額を貫通して肩に入りましたが、彼女は一命を取り留めました。無事回復したマララさんは現在も精力的に活動を続けており、去年はノーベル平和賞を受賞しています。現在、18歳です。
下のビデオは、彼女が復帰後に国連で行ったスピーチです。
これを初めて見たとき、私は鳥肌がたちました。「〜歳とは思えない佇まい」という表現はふだん軽々しく使われていますが、このスピーチのマララさんこそ「16歳とは思えない佇まい」だと思います。うまく聞き取れない人はスピーチの全文を読んでください。
それでは、予告編を見てみましょう。
いかがでしたか。多難な人生を歩んでいるように思える彼女ですが、実は普通の女の子である一面が前半では強調されており、家族の紹介もあります。しかし、今作の核になっているのは、マララさんと父親のジャウディンさんとの絆でしょう。
原題の He named me Malala の He とは、彼女の父親のことです。また彼がなぜ Malala と命名したのかは、1分44秒から始まるセリフを聞けば(少し聞き取りにくいですが)イメージをつかめると思います。
ところで、パキスタンもインドも、もともとは同じムガル帝国であり、話されている言語も重複しているので、何も知らずに聞いていれば、この予告編で耳にする英語はインド人のアクセントのように聞こえるはずです。
難しい英単語もとくにないと思います。ノンストップで様々なセリフが出てくるので、一気に理解しようとすると難しいかもしれませんが、動画を何度も停止して一つ一つ丁寧にリスニングすれば、殆どの英語は理解できるはずです。
マララさんの動画は YouTube にたくさんあるので、それもチェックしてみてください。
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