金融英語 bull, bear, hawk, doveの違いと使い方
2017.03.23
今回は bull, bear, hawk, dove はどれも動物ですが、金融用語でもあります。今回は bull と bear の違いと、hawk と doveの違いを解説します。
Bullとbearの違い
Bull は「雄牛」と言われても、あまりイメージがわかないかもしれません。ならばスペインの黒い闘牛をイメージしてください。乱暴で力強い獣を想像できますか?あれが bull です。
Bull というのは、証券の価値が上がると予想している人たちを指します。つまり「強気」なのです。Equity bull は株の価値が上がると思っている人たちで、bond bull は債券の価値が上がると思っている人たちです。
この言葉は他にも様々な形で使われます。
① Bull market will continue next year.
② The gold bull market has arrived.
③ Bullish investors were nowhere to be found.
④ It was seen as a bullish signal for investors.
①は「来年も上げ相場が続く」という意味です。②は「金の上げ相場が訪れた」です。③は「強気の投資家はどこにもいなかった」になり、④は「それは投資家にとって上げ相場のシグナルに見えた」になります。
Bull の反対は bear です。Bear は証券の価値が下がると思っている人たちを指します。実際はどうか別として「熊」は鈍いイメージがあります。それが雄牛の反対の存在になっているということです。楽観的な bull と違って、bear は悲観的です。
Bear は以下のような使い方ができます。
① China is suffering from a bearish steel market.
② The world is in a bear market.
③ Bearish investors were right.
①は「中国は鉄の下げ相場に苦しんでいる」。②は「世界は下げ相場だ」。③は「弱気な投資家は正しかった」。ちなみに bear market の定義は、複数の市場指数がピーク時から20%以上下がったのが続いた状態です。
Hawkとdoveの違い
政治経済の世界で使われる hawk(タカ)という言葉は、対インフレ政策に関して使われることが多いと言えます。Inflation hawk である人はインフレに対して敏感です。そのためインフレが起これば、物価上昇を避けるために利上げをすることを好みます。
Urjit Patel is an inflation hawk.
ウルジット・パテルはインフレ・タカ派だ。
Trump may choose a hawkish monetary policy.
トランプはタカ派の金融政策を選択するかもしれない。
一方でdoveは「ハト」です。Inflation doveである人は利上げを嫌い、量的緩和(quantitative easing)などの景気刺激策を好みます。
Janet Yellen was thought to be an inflation dove.
ジャネット・イエレンはインフレ・ハト派だと思われていた。
His comments sounded dovish.
彼のコメントはハト派に聞こえた。
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