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「フォースの覚醒」の予告編を見て、英会話の力をあげよう

2015.12.17

今回ご覧になって頂きたいのは、「スターウォーズ フォースの覚醒」(原題 Star Wars: The Force Awakens)の予告編です。これはSWシリーズの7作目ですが、そもそもスターウォーズとは?と思っている若い方もいるかもしれません。

映画史を変えたスターウォーズとは?

スターウォーズは、77年から続いているスペースオペラ映画です。スカイウォーカー家を通して、壮大な宇宙戦争が描かれています。今の基準だけで考えると、ありきたりな内容に聞こえるかもしれませんが、このシリーズの凄さを知るには、映画の製作された時代背景を知る必要があります。

前述のように、このシリーズの1作目は77年に公開されました。いま見ても迫力のある宇宙船の戦闘シーンは、CGもない時代にミニチュアを使って、映画として初めてコンピュータ制御されたカメラで撮影されました。また特殊メイクの技術を駆使し、何十種類ものエキゾチックなエイリアンを登場させることで、“宇宙人のるつぼ” をリアルに描いています。

映画の技術はもちろんですが、デザインも斬新でした。70年代主流だった”未来”のイメージは、清潔で流線的なものでした。当時の人たちは、ロケットから生活用品までピカピカでツルツルしたものを”未来の世界”として思い描いていたのです。

しかし、スターウォーズの世界は180度違います。劇中に登場する宇宙船はオンボロで、船内も汚く、みんなよれよれの服を着ていて、なにもかも使い古されている感じがします。主人公のルークが、密輸船であるミレニアム・ファルコンを初めて目にしたときに言う、What a piece of junk! (ただのガラクタじゃないか!)というセリフはあまりに有名です。

この映画は世界的大ヒットを記録し、のちに2つの続編が作られました。以下の3作は、オリジナル三部作として知られています。

Episode 4 – 6 オリジナル三部作
・ エピソード4:新たなる希望(1977)
・ エピソード5:帝国の逆襲(1980)
・ エピソード6:ジェダイの帰還(1983)

ファンは何年も続編 (sequel) の制作を待ち望んでいましたが、スターウォーズのクリエーターであるジョージ・ルーカスは90年代中盤に入ってから、続編ではなく前編 (prequel) の制作に取り掛かりました。オリジナル三部作の悪役であるダース・ベイダーが、どのようにして悪に堕落していったのかを描くためです。ルーカスは、80年代の技術では自分の描きたい世界を映像化できないと判断していたため、VFXが十分に発展する時代が来るまで待っていたのです。

エピソード1、実はインディーズ映画?

そうして満を持して1999年に公開されたのが、「エピソード1:ファントム・メナス」です。残念ながら映画そのものの評価は低いのですが、この作品も実は画期的。あまり知られていませんが、エピソード1は映画史上もっとも高価なインディーズ映画なのです。

“インディーズ映画”という言葉を聞けば、前衛的なアートハウス・シネマやゲリラ撮影など、クールなイメージが先行してしまいがちですが、正確にはスタジオ映画ではないことを意味します。すなわち大手映画会社からの出資を受けていないのが、インディーズ映画なのです。




エピソード1の制作費は、約1億ドルと言われています。監督であるジョージ・ルーカスは、オリジナル三部作で行ったグッズ販売や、自ら立ち上げたVFX会社から得た巨万の富を使ってエピソード1を制作したのです。つまりエピソード1とは、究極の自主制作映画なのです。

3年後に公開されたエピソード2はフィルムを一切使わず、メジャー映画として初めてデジタル撮影された作品としても有名です。こうして作られた新三部作は、プリークウェルズ(prequels)と呼ばれています。

Episode 1- 3 プリークウェル三部作
・ エピソード1:ファントム・メナス(1999)
・ エピソード2:クローンの攻撃 (2002)
・ エピソード3:シスの復讐(2005)

シリーズ6作品はどの順番で見るべきか?

さて、スターウォーズ全6作品をまだ見たことがない人は、どの順番で見るべきか迷ってしまうのではないでしょうか。SWは一般的に二つの見方があります。

Release order (公開順)
4→5→6→1→2→3

Episode order (番号順)
1→2→3→4→5→6

個人的には、公開順をおすすめします。公開順に見た方が、映画史や技術的な発展とともにストーリーを追うことで、微妙な違和感を抑えることができると思います。一方でなかには、Machete order(マチェテ順)という見方もあります。

4→5→2→3→6

マチェテとは、中南米で使われる山刀のことですが、この順番を考案した人のホームページの名前に由来します。これだと人気のないエピソード1を無視することになるのですが、オリジナル三部作で明かされる幾つかの秘密が、この順番で見た方がより生かされるのです。ネタバレになるので、あえてここでは具体的な説明はしませんが。

スターウォーズの用語解説

前置きが長くなりましたが、これからエピソード7「フォースの覚醒」の予告編を見る前に、セリフに登場するスターウォーズの用語を解説しておこうと思います。ちなみにエピソード1は、エピソード4の約30年前を描いており、エピソード7では、エピソード6の約30年後の世界が描かれています。

Jedi
ジェダイとは、エピソード7の題名にもなっているフォース(後述)とライトセーバーを操る騎士のこと。ライトセーバーは、レーザーの剣です。もともとジェダイは、SWの世界における平和維持軍のような存在でした。

ジェダイは、時代劇の「Jidai」をもじって Jedi です。スターウォーズは時代劇の影響を受けています。オリジナル三部作の悪役であるダース・ベイダーのマスクは、鎧兜のイメージですし、プリークウェルに登場するダース・モールは歌舞伎役者のようです。

とくに黒澤明の「隠し砦の三悪人」(1958)が、エピソード4のベースになっています。冒頭シーンの太平と又八の掛け合い漫才は、まさにC-3POとR2-D2だと言えます。

Force
フォースは、ジェダイが操る “氣” のようなエネルギー。77年の日本公開当時は、「理力」と訳されていました。ジェダイやシス(後述)は、フォースで相手の存在や力を感じることができたり、ものを動かせたり、一時的にだれかの思考を操ることもできます。

Dark Side
ダークサイド(暗黒面)とは、フォースの力によって堕落し悪に染まることや、フォースの負の側面を指します。また、そうしてフォースを悪用する邪悪な集団は、Sith(シス)と呼ばれています。ジェダイのライトセーバーは基本的に青か緑色をしていますが、シスのライトセーバーの色は、赤。彼らは黒いマントやローブを好んで着ます。シスの騎士にはダース(Darth)という名前がつきますが、これはDark Lord of the Sith(シスの暗黒卿)の省略です。

エピソード7「フォースの覚醒」の予告編を見よう!

それでは、予告編を見てみましょう。


前述のSW用語がわかっていれば、予告編に登場する英語のセリフはだいたい聞き取れると思いますが、エピソード7のストーリーを理解する上で重要な会話があります。それは、

Rey (girl): There are stories of what happened.
Han Solo (old man): It’s true, all of it…the Dark Side, a Jedi, they’re real.

ここで示唆されていることが何かわかりましたか? このセリフが示唆しているのは、エピソード4, 5, 6で起きたことが、SWの世界のなかでは噂や伝説になっていることです。

SWファンの中には、「エピソード6の時代から30年ぐらいしか経っていないのに、一連の出来事が伝説になっているのはおかしい」と怒っている人もいたようです。

しかし宇宙の広さや惑星間の距離を考慮すると、伝説になっていてもおかしくはないと思いますし、30年で伝説になることなんていくらでもあると思います。たとえば、バブル時代に日本人の実業家がニューヨークのエンパイアステートビルを買収したのも、今では多くの人が知らない “伝説” です。

いかがでしたか。オリジナル三部作の英語はとくに簡単なので、英語の字幕を出して是非見てください。

Category:コラム:オーパス通信,映像

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